コラム

2019.03.26更新

今回は、我々慈恵医大柏病院泌尿器科と放射線科が協力して行っている、小径腎がんに対する腎凍結療法の紹介動画をアップいたします。

当ブログの素直な管理人、(略して菅直人)が最近、なかなか素直にブロブをアップしないので、管理人代行のMJが当ブログ初の動画をアップさせていただきます。

腎細胞がんは腎臓に発生する悪性腫瘍で、近年は画像診断の進歩と普及により、直径4㎝以下の小径腎がんと診断される患者さんが増えております。

現在、小径腎がんの基本的治療は腎部分切除による手術療法ですが、全身麻酔が必要であり、出血や尿瘻(にょうろう)などの合併症も一定の頻度で起こりえます。

一方、体の表面からニードル(針)を刺し、直接的に腫瘍を凍結させ死滅させる腎凍結療法は、局所麻酔で行うことができ、腎部分切除に比べて入院期間も短く、患者さんの負担が少ないという特徴があります。

日本では、2011年7月より小径腎細胞がんに対する凍結療法が保険収載され、当院ではこれまでに、全身麻酔が行えない高齢者や合併症のある患者さん、単腎(過去に片方の腎摘出をされている方)、腎機能障害、多発腎腫瘍など、腎部分切除や腎摘出術などの手術が困難な患者さんを対象に約200例以上の治療経験があります。

treatment of SRM

そこで今回、現在実際に我々の行っている腎凍結療法の治療風景、入院の様子などを動画として作成しましたのでご紹介いたします。

まだ十分に普及いるとは言えない腎凍結療法を皆さんに知っていただき、少しでも困っている患者さんの治療に貢献できることを切に願っております。

2019.03.13更新

インドでの学会記を高橋先生から頂きました!

以下、本文です。

 

 

USICON2019

ナマステ〜高橋です。
1月23日から28日まで本院の頴川教授、岩本先生と一緒にインドブバネーシュワルで開催されましたインド泌尿器科学会USICON2019、そしてインドベロールにありますCMC hospitalで開催されました講演会に参加してきました!

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学会参加は濃霧の影響などもあり日本を発ってからインドのホテルに到着するまで約30時間という、同じアジアを移動してきたとは思えない長旅で始まりました。

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USICON2019はインド人ならでは白熱した討論が繰り広げられており、そんな中、頴川先生はPlenary SessionとLaparoscopy Sessionで、アジアにおける前立腺癌治療の今後の展望、前立腺全摘における神経温存のためのlayerの取り方について発表されており、学会から表彰されていました。

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学会会場にはアメリカやヨーロッパの著名な先生も多くいらしており、インド泌尿器科学会の勢いおよびその医療レベルを感じさせられました。

CMC hospitalでの講演会では、泌尿器科医だけでなく放射線科医、腫瘍内科医が一堂に会し、多くの診療科の視点からたくさんの意見が飛び交うものでした。会の最中に突然頴川先生からのパスで意見を求められ、大量の汗をかいたのは内緒です。

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講演会の合間で病院見学の機会も頂戴し、手術室の見学もさせていただきました。腹腔鏡手術2列を含む3列で手術が行われており、インドならではの手術手技を見学できたのも貴重な経験でした。

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郷に入っては郷に従うべく、インド人スタイルを重視し、毎日朝昼晩カレーを食べ、裸足のままコンクリートの道路を歩き、インド人に笑われながら素手でご飯を食べるという、非常にエキサイティングな学会参加でもありました。

今後も世界から刺激を受け、それを日常診療に活かしていきたいと思います!

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それでは皆さん、よしなに。

高橋

 

 

アジアでの存在感が一層増したことだと思います!

僕はインドの印象はカレーとヨガ、有名人と言えばガンジーとダルシムくらいしか知らなかったので非常に新鮮に感じられました。

仲間を通じてどんどん見識を広げていきたいものですね。

ナマステ ナマゴミ ナマママモー!

2019.03.05更新

タイトルの通り、中国から学会の誘いがあり三木先生、柳澤先生、岩谷先生が参戦!

世界をまたにかけた活動が多くて胸が熱くなるのだぜ。

岩谷先生からの投稿です! ではどうぞ!

 

 

OLYMPUS 主催 NBI 10year
CYF Road Show
中日第一回 軟性膀胱鏡技術交流会

こんにちは!岩谷です!

2019年2月28日から3月2日まで、三木部長、柳澤副部長と一緒に中国 江蘇省南京市へ、日本と中国の軟性膀胱鏡の技術交流会にいってきました!

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中国では硬性膀胱鏡の使用が主流であり、軟性膀胱鏡はあまり普及していないという日本とは全く異なる現状だそうで、今回は患者さんにとってより痛みがなく、安全に行える軟性膀胱鏡を広めるという大きな責務を担って中国で交流会を行いました。
会は予想以上の盛り上がりを見せ、参加された先生方は50人程度いらっしゃったのではないかと思います。

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中国からは南京医科大学第一附属医院 江蘇省人民病院の呂強先生を初めとした、中国泌尿器科会の第一人者の先生方が参加されました。

まずは慈恵医大柏病院の発表です!

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三木部長は慈恵医大泌尿器科の歴史、日本の泌尿器科手術の現状と、膀胱がん、前立腺がんの骨盤内センチネルリンパ節に関する講演について発表されました。
深い解剖学的知識をベースとした郭清の理論的な手順に対して、中国の先生方からもたくさんの質問をいただきました。

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柳澤副部長は膀胱鏡の歴史、軟性膀胱鏡の使い方などに加え、膀胱腫瘍の一塊切除(通称 En-block TURBT, TURBO)の手術方法、病理学的知見におけるその優位性について講演され、三木副部長同様、非常に興味を持たれていた様です。

実技
午後にはHANDs ONとして実際に膀胱の模型を使って軟性膀胱鏡を試してもらいました。
実際にやってみると意外と操作が難しいのか、最初は中国の先生方も苦戦していた様ですが、徐々に慣れるとスムーズに操作できるようになり、最大の特徴である膀胱の入り口を見返して見ることができることには非常に興味を持たれていました。
私の仕事は膀胱鏡操作の講師だけでしたが、これほどまでに興味を持たれるとは思っておらず、非常にやりがいを感じました。


江蘇省人民病院の先生方のご講演では、泌尿器科の手術件数が一年間に5000件を越すということで、その圧倒的な差に驚くと同時に、もっと質を高めた医療をできるようにしていかなければと危機感を覚えました。

病院見学もさせて頂きましたが、泌尿器科の研究、検査、小手術を全て外来で行うことができ、環境面での整備もしっかりとされている印象でした。


また三木部長は日本代表として、中国のテレビ局から取材を受けていました。

TV
夜は宴会を開いていただきましたが、白酒という中国の地酒のせいでなにも覚えていません。
翌日も案の定お酒と中華料理で下痢マッチョと化してしまい、ほろ苦い帰国となりました。

party

これからも中国を初めとした新しいつながりをどんどん切り開いていければと思います!

主催してくださったOLYMPUSの方々には本当に感謝しています。

世界から柏へ。を体現するため、これからも我々は積極的に活動していきますので皆様どうぞよろしくお願いいたします。

わーい

それではみなさん、よしなに。

岩谷

 

 

充実していたようで何より! 下痢マッチョ岩谷先生の熱い思いが長文から伝わりました!

うんうん! ダンベル、ダンベル!(訳:めでたしめでたし)